煙と不完全燃焼を防ぐ薪ストーブの上手な焚き方とコツ





 もしも薪ストーブはもくもく煙が出て当然、と思っていらっしゃる方がいるのなら、それは大きな誤解です。近隣への影響や大気汚染、また火災などを防ぐためにも、煙の出ない焚き方はとても大切です。
 目に見える煤や煙は、燃えきらなかった可燃性物質です。煙突にも知らないうちに、燃料となる煤やタールが堆積します。コツをつかんで、いつも適切な焚き方をすれば、事故も大気汚染も防止できます。


◯不完全燃焼のリスク

 薪の不完全燃焼が起因となるリスクには次が挙げられます。
 第一に、煙突内の煤やタールが燃える煙道火災と、そこから延焼や類焼に発展する危険性。
 第二に、見えない一酸化炭素の生成と漏洩による、中毒の可能性。
 誤った焚き方で不完全燃焼を続けると、大事に至るリスクが高まります。近隣へも迷惑をかけているかもしれません。


 ◯不完全燃焼に至る要因とは?

・燃焼空気を減らしすぎる → 燃焼に必要な酸素の供給が不足すると、可燃性ガスが燃えきらずに煙や煤に。
・薪に残留する水分が多い → 蒸発潜熱によって温度上昇の妨げとなり、揮発した可燃性ガスが燃えきらない。
・薪が大きすぎる → 温度上昇に時間がかかり過ぎ、スムーズな引火が妨げられる。
・薪と薪や、燃焼室の内壁と薪が隙間なく密着 → 燃焼空気や炎の流れが妨げられ、燃焼ガスと酸素、燃焼に必要な温度が乱れ燃えきらない。
・薪が多すぎたり、燃え盛る最中に次の薪を補給 → 可燃性ガスの揮発量が多すぎて酸素量が足りず、燃えきらずに煙や煤に。

 空気量と燃焼温度、薪の量や乾燥度合いが大きく影響します。特に、夜間の詰め込み過ぎと空気の絞り過ぎは厳禁です。



◯適正な燃焼の必須条件

 よく乾かした薪はもちろん、適正な薪のサイズ量、燃焼空気量。
 薪のサイズも分量も、お使いのストーブの取扱説明書には記載されています。もう一度ご確認されることをお勧めします。薪ストーブや暖炉は、適切な使い方をすれば過負荷による損傷を防いで長持ちし、優れた環境性能を発揮できるよう設計されています。
 
 小さな気遣いで皆さまの薪ストーブライフが楽しいものになり、さらに環境保全につながれば素敵ですよね。